第 084 回

東大寺の東、二月堂からさらに山手へ進むと、木立に囲まれた手向山八幡宮にたどり着く。参道は夏の深い緑に覆われ、あたりには蝉の声だけが満ちている。

大きな木々が両側から枝を差し伸べ、境内全体に涼やかな影を落としている。誰かがその下で立ち止まり見上げようと、見上げまいと、木は変わらず葉を茂らせ、同じように影を分け続けている。

拝殿の前で手を合わせ、ふと足元の木漏れ日に目を落とす。木々は何百年もそうしてきたのだろう。感謝されるためでも、気づかれるためでもなく、ただ静かに、今日もその場に立ち続けている。

もし、自分がしようとしていることに対し、身近な誰かから反対された場合は、

①まず、Give&given(与えよ、さらば与えられん)の精神で相手に寄り添う。

②次に、黙々と自分の活動の姿勢を背中で見せる。

③そして、(機会や場面が醸成されたら)自分の想いを相手に伝える。

④もし、相手の理解が得られなくても、決して相手を責めず、上記①~③を繰り返す。

手向山を後にしても、あの木漏れ日の涼しさだけは、しばらく肩の上に残っていた。

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