第 052 回
橿原神宮の朝は、音がない。
大きな杜の中に、参道がまっすぐ東へと延びている。踏むたびに玉砂利がかさりと鳴り、その音だけが静寂に吸い込まれていく。
木立のあいだからうっすらと光が差しはじめていた。東の空が、白から金へとゆっくり変わっていく。
今日も無事起きることが出来た。
『起きる=新たに生まれる』と同義。
みんな新しい誕生日おめでとう!!
今日という日は今日しかない。
全力で楽しもう!!
まだ誰もいない参道が、今日という一日の始まりを、静かに待っていた。