第 049 回
奈良最古の道とも言われる山の辺の道は、大和の野をひとすじに続いている。
三輪山のふもとから始まり、麦畑のあぜ道を越え、古墳のほとりを抜けながら、北へと向かっていく。道標はあるが、急かす者はいない。
歩く人はみな、同じ道を行くのに、それぞれ違うものと出会っている。路傍の草の揺れ、どこかから聞こえる水音、足の裏で変わっていく土の感触。道は、ただそこにある。
「早く結果が欲しい。」
誰もがそう思う。
だが、今を生きる、という観点から考えると
過程(プロセス)こそ、旅の本質であり、人生そのもの。
結果が出てからは、結果が出る前に戻ることはない。
かけがいのない今を楽しもう。
結果が出る前にしかない時間がある。今日もどこかで、道は続いている。