第 033 回
飛鳥の里を歩いていると、石舞台古墳が視界に広がってきた。
千年以上前の人々がこの地に積み上げた巨石の前に、ただ静かに立つ。周りには木々の緑と、柔らかな風。あの大きな石は、何も語らず、ただそこにある——それでも、訪れる者の心を静かに映し出すような気がした。
誰かとうまくいかない日のことを、ふと思い出した。相手のことを「なぜあんな人なんだろう」と感じていたあの頃。もしかして、それは向こうも同じ気持ちだったのかもしれない——と、この石の前で初めて気づいた。
他人や周囲は、自分を映す " 鏡 " 。
もし、あなたが相手を疎ましく思ったり、相手が自分を嫌な気分にさせていると感じた時は思い返そう。
「自分が相手に同じ想いをさせていないか?」
自分が気持ちよく過ごしたいのなら、先に自分が 他人や周囲に優しく接しよう(=GIVE)。
世界は、自分が映し出す色で染まっている。その色を変えたいなら、まず自分の内側から。先に手を差し伸べる一歩が、やがて穏やかな風となって、あなたのもとへ静かに戻ってくる。