第 070 回
奈良市の北、東大寺からほど近い場所に、般若寺という古い寺院がある。飛鳥時代の創建と伝えられ、鎌倉時代に建てられた楼門が今も静かに立っている。
楼門をくぐると、石仏が境内のあちこちに点在している。それぞれが少しずつ異なる顔つきで、どこか遠くを見ているような表情をしている。苔が石の台座をそっと覆い、木漏れ日がその上でゆっくりと揺れる。
静かな境内に、風の音だけが通りすぎていく。
人は不安を感じた時や、心の安定を求める時特に、
習慣や、馴染みのものにしがみつく傾向がある。
又、人は知らないことで不安を感じる。
であるならば、『知る』ということから始めれば、不安は和らぎ、
不安が和らげば勇気を出して新しいことに挑戦できる。
まずは、知ってみよう。
知ることの入口は、どこにでも用意されている。気づいていないだけで、扉はずっとそこにある。